四旬節第2主日
2007年3月4日(C年)-人と自然-
四旬節第2主日(C年)ルカ9.28b~36
数社の新聞紙上に「暖冬日本」の活字が目に付きます。「気象庁によると、世界の1月の平均気温は過去100年で0.73度、日本はこれを上回る1.02度上昇しており、日本は温暖化のペースが速い」と報じております。また「1月の平均気温は100年後、本州で2.4度以上、北海道オホーツク海側で4.0度以上、上昇すると予測」とも言っています。100年後は、今生きているわたしたちには関係がないと言ってしまえばそれまでです。
現在わたしたちが住んでいる「地球」という星が、人が快適に生きる場所を失うということです。大問題です。「財政のつけを子孫に残したくない」と言って、財政建て直しに躍起になることはとてもいいことですが、財政がよくなっても、生きる場所がなくなるようではもともこもありません。人が本当に、真剣に考えなくてはいけないことの一つは、文化を育み、人間の豊かさを提供してくれている「自然界」の有り様についてではないでしょうか。人間が「人らしく」生きる環境は、一人ひとりが「その人らしく」なるところにあるからです。
その中でも大事なものに「祈る」という行いがあります。じっくりと自己を見つめますと、どなたでも「すがりたい」気持ちを持っています。それが表に出てくるとき、この「祈る」という行為になります。
したがって、だれでも宗教心を持っていることになります。「ありがたくおしいただく」行いは、自分よりは優れたもの、自らの力ではどうしようもない現実を前にしたときに生じる「尊い」心の現れでしょう。自分の素直な姿に気づくときでもあります。
イエスさまの生きるうえでの真の姿が、今日の福音には出ています。その生き様の中で何を大事にしているのかが見えます。それは「祈る」ことです。そのために山に退き、さびしい場所を、生々しい雑多なできごとから隔たったところを祈る場所として求めます。そこにいると神に向かって心をあげることができるからです。人間のわずらわしさより解放されて、神に集中できます。わたしたちの心は、そうでもしないとすぐにわき道にそれてしまいます。
自然環境はそれほどに人間の生き方に重要な影響をもたらす存在であります。子々孫々に残すべき財産は人間らしく生きる姿でありましょう。
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