第2バチカン公会議から50年

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第2バチカン公会議から50年

カテゴリー カトリック時評 公開 [2015/04/25/ 00:00]

今年、2015年は、戦後70年、信徒発見150年など、周年記念が目白押しだが、中でも注目したいのは「第2バチカン公会議終了50年」ではないかと思う。けだし、第2バチカン公会議(1963-65)はキリスト者ばかりでなく現代世界自身にとっても重大な出来事であった。

3年前の2012年、教皇ベネディクト16世によって告示された「信仰年」が第2バチカン公会議の開始50年を記念して行われたことは記憶に新しい。しかし、公会議の開始を記念したのであれば、その終結を記念するのは当然であろう。そのうえ、公会議の振り返りは、二千年にわたる教会の歴史を清算して、その本来の姿をあらためて明らかにするという意味で、現代世界へのかかわりを明らかにするものでもあったのである。

ところで、第2バチカン公会議は「教会の刷新と現代化」を目的に開催されたことは周知のとおりで、教会の本質的使命は福音宣教にあるとの固い確信から討議が進められ、16の公文書がその実りとして発表された。それらの中で、最も重要なのは教会の基本理念を明らかにする四つの憲章(Constitutio)であり、その実現のための改革の方針としての十の教令(Decretum)と二つの宣言(Declaratio)である。以下、公表されたおおよその順序に従って16文書を紹介する。ラテン語のタイトルは公文書の最初の言葉である。

(1963年・第2会期)

典礼憲章Sacrosanctum Concilium(1963・12・4公布)

教会の典礼の刷新と促進を目指す文書で、典礼の国語化が注目される。

広報機関に関する教令Inter mirifica(1963・12・4公布)

情報伝達のメディアの使命の重要性を明らかにし、そのモラルを説く。

(1964年・第3会期)

教会憲章Lumen Gentium(1964・11・24公布)

教会自体の本質と使命を明らかにするもので、「救いの普遍的秘跡である教会」、「交わりである教会」、「信徒地位と使命の明確化」などが注目された。

東方カトリック諸教会に関する教令Orientalium(1964・11・24公布)

東方諸教会の独自の伝統や規律を高く評価する。

エキュメニズムに関する教令Unitatis(1964・11・21公布)

分かれた兄弟である非カトリックのキリスト教会との一致を目指すもので、今公会議の一つの目玉ということができる。

(1965年・第4会期)

教会における司教の司牧的任務に関する教令Christus Dominus(1965・10・28公布)

司教職の秘跡性と団体性を明確にし、教会共同体への奉仕の務めを強調する。

修道生活の刷新・適応に関する教令Perfectae Caritatis(1965・10・28公布)

キリストとその福音の生きた証しである奉献生活の身分を称賛し、その貢献を聖霊の特別のたまものとしてその発展を促す。今年は「奉献生活の年」とされている。

司祭の養成に関する教令Optatam totius(1965・12・8公布)

教会のかしらである大祭司キリストの代理人であり、共同体活動の指揮者である司祭の養成は 教会全体の務めである。

キリスト教的教育に関する宣言Gravissimum Educationis(1965・10・28公布)

子どもから成人に至る信仰養成活動の重要性が問われる。

キリスト教以外の諸宗教に対する 教会の態度についての宣言(Nostrae Aetate) (1965・10・28公布)

異教征伐から対話路線への大転換は、新しい福音宣教のあり方を示す。

神の啓示に関する教義憲章(Dei Verbum)(1965・11・18公布)

キリスト教信仰の起源と伝達を取り扱った重要文書である。

信徒使徒職に関する教令Apostolicam Actuositatem )(1965・11・18公布)

世俗の中に生きる信徒の使徒職の特別な重要性とあり方を説く。

信教の自由に関する宣言Dignitatis humanae (1965・12・7公布)

神信仰の義務を自由に果たす権利についての宣言で、正しい理解が求められる。

教会の宣教活動に関する教令Ad Gentes(1965・12・7公布)

「旅する教会は、その性質上、宣教者である」(序文から)。

司祭の役務と生活に関する教令Presbyterorum Ordinis(1965・12・7公布)

厳しい状況の中で働く司祭たちへの温かい理解と勧告を示す文書。

現代世界憲章Gaudium et Spes(1965・12・7公布)

地上の国としての現代世界に対する教会の理解と貢献の在り方を述べる重要文書で、「教会の社会的教え」の集大成である。



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