折々の想い

折々の想い

キリスト教の極致は見神

公開 [2007/11/25/ 00:00]

コスモスと秋空過去30年来、わたしはある「婦人読書会」に出ている。鹿児島カトリック女性信徒の会が主催する読書会で、毎月第1月曜日に集まって回勅や使徒的勧告などの教皇書簡を読むのである。前回は、現教皇ベ…

カトリック聖書週間に寄せて

公開 [2007/11/09/ 00:00]

来る18日(11月第3主日)から25日までの8日間は、日本司教団が設定したカトリック聖書週間である。あれは何時だったかはっきり思い出せないが、司教団に加わった初めの頃だから35年ぐらいも前のことになろ…

「鹿児島きぼうの電話」20周年

公開 [2007/10/25/ 00:00]

受話器この12月、「鹿児島きぼうの電話」開設20周年を迎える。鹿児島教区が始めた相談電話である。鹿児島教区二代目の司教として「教区づくり」に精を出す中で、ようやく一段落していたころ、地域社会の中で苦し…

信仰は理性を浄化する

公開 [2007/10/10/ 00:00]

「信仰はまた、理性そのものを浄める力でもあります。信仰は、神の視点から考えることにより、理性をその盲点から開放し、そこから理性がいっそう完全なものとなるのを助けます」(ベネディクト16世回勅『神は愛』…

若返る観想修道院

公開 [2007/09/25/ 00:00]

鹿児島空港の近くの溝辺町有川に鹿児島県内では唯一の観想修道院がある。聖血礼拝修道女会聖ヨゼフ修道院である。この修道院に去る7月、ベトナム出身の4人の若い志願者が入会して、高齢化していた修道院が一気に若…

小教区とは何か

公開 [2007/09/10/ 00:00]

9月は思い出深い月である。わたしの司祭叙階は1952年9月14日、モントリオール大神学院聖堂においてであった。翌年帰国し、長崎大司教館で教区書記として9年間勤務した後、司祭叙階10年目の1962年9月…

離婚しない結婚の準備

公開 [2007/08/25/ 00:00]

先日、珍しい友人が突然訪ねてきてくれた。イエズス会の元管区長粟本昭夫神父である。80歳になる彼は、東京からレンタカーでドライブしてきて、九州各地の殉教地や教会を巡礼しているのだという、老いても元気な神…

わが思いは平和の思い

公開 [2007/08/10/ 00:00]

前教皇ヨハネ・パウロ2世は1981年2月、教皇としては初めて日本を訪問されたが、25日、全日空特別機で東京から長崎に向かわれる途中広島に立ち寄り、吹雪の舞う平和公園における「平和アピール」、広島市公会…

原爆体験と長崎の祈り

公開 [2007/07/25/ 00:00]

「長崎の教会」主宰者提供

8月は戦争を想起し、平和を祈る季節である。6日の広島原爆から、9日の長崎原爆を経て、15日の終戦記念日にいたる10日間は、日本の教会が設定した「カトリック平和旬間」でもある。今年は特に長崎にお…

キリスト教と諸宗教

公開 [2007/07/11/ 00:00]

第2次世界大戦後、特にヨーロッパでは、人生における宗教の重要性と人々や諸文化間の出会いの増加に従って、宗教間の対話が不可欠になってきた(もちろんわが国においては、ザビエル渡来のときからすでに神…

教皇庁大使の神宮訪問に因んで

公開 [2007/06/21/ 00:00]

駐日教皇庁大使らが伊勢神宮など訪れたことをカトリック新聞の投書やニュース記事で知った。このニュースを最初に報じた『神社新報』の記事で使用された「参宮」とか「参拝」とかいう表現が誤解を招き、カトリック新…

「白衣の天使」が「カラフル天使」に

公開 [2007/06/06/ 00:00]

先日の定期診察で採血をしてくれた看護師は緑の衣服を着けていた。隣で採血していた看護師は真っ赤な服だった。何か変な感じがして、思わず「もう白衣の天使ではないのですね。なんと呼んだらいいんでしょう?」とつ…

教皇、国連に招かれる

公開 [2007/05/21/ 00:00]

カトリック新聞の報道によれば、去る4月18日、バチカンを訪問したパン・ギムン国連事務総長は、教皇ベネディクト16世をニューヨークの国連本部に招請したという。教皇もこの招待を受ける意向のようだ。うれしい…

エロスと甘え―「求める愛」をめぐって―

公開 [2007/05/10/ 00:00]

「エロスと甘え」とは奇妙な取り合わせだが、最近読んだ本の中でこの二つは「求める愛」という表現の中で一つにつながったのである。その本とは、一つは教皇ベネディクト16世の回勅『神は愛』(2005年・邦訳は…

188殉教者の列福に思う

公開 [2007/04/21/ 00:00]

日本司教団がローマ聖座に申請していたわが国の188人の殉教者の列福は、さる2月6日の関係の枢機卿会議で承認され、あとは教皇の裁可を待つばかりとなった。わたしは申請者の一人としてこんなに嬉しいことはない…

からだの復活と永遠のいのち

公開 [2007/04/11/ 00:00]

以下は、先月あるグループに行った講話の要約である。 わたしたち人間の心には、いつまでも、永遠に、幸せに生き続けたいという、打ち消すことのできない強い願望があります。 人間のこの根源的な願望…

キリストの復活・新しい創造

公開 [2007/04/01/ 00:00]

復活祭がもうすぐやってくる。今年は4月8日である。周知のとおり、キリストの復活を祝う復活祭は、キリスト教の年間の祝祭の中心であり、頂点である。同時に、キリストの復活は「週の復活祭」として日曜日ごとにも…

五島最古の江袋教会焼失

公開 [2007/03/20/ 00:00]

先日、長崎県五島の江袋教会が去る2月12日に焼失したことをカトリック新聞の報道で知った。すぐにわたしは江袋が、鹿児島の教会の開拓者であり創立者である島田喜蔵神父の生誕の地であり、五島最古の江袋…

昭和天皇とバチカン

公開 [2007/03/05/ 00:00]

文芸春秋誌に『昭和天皇』という福田和也の記事が連載されている。その三月特別号では、皇太子時代の昭和天皇がバチカンを訪問されたことが詳しく語られている。日本とバチカンの外交史を見るよい機会なので、そのあ…

「聖マリア在俗会」のこと

公開 [2007/02/27/ 00:00]

 先日、聖マリア在俗会(註1)九州地区会員の一日黙想会に招かれてお手伝いをしてきた。17人の集まりであったが、彼女たちと一泊二日のお付き合いの中で、あらためて在俗会なるものに触れ、その変わった生き方に…