折々の想い

折々の想い

福音宣教とマスメディア

公開 [2008/10/24/ 00:00]

カトリック新聞

わたしがはじめて教会メディアの送り手として関わったのは1955年(昭和30年)のことだった。その年の春、「カトリック教報」(長崎教区報)の編集長・里脇浅次郎師が鹿児島司教に転じるのでその後を継げとの命…

シドッチ神父と長助・ハル夫婦

公開 [2008/10/10/ 00:00]

今回は「シドッチ神父来日300周年」を記念して、シドッチ神父に対する幕府の処分と、シドッチ神父の身の回りの世話をしていた長助・ハル夫婦を話題にしたい。 1-将軍の名代としてシドッチ神父の…

日本人へのケリグマにおける神認識問題

公開 [2008/09/25/ 00:00]

さる8月16日未明、緊急の入院と手術のために4週間にわたる入院生活を終えた今、南国鹿児島にも秋の風情が色濃く漂い、10月もマジかに迫っている。10月といえば、10日には「シドッチ神父来日300周年」、…

終戦63年の夏に思う

公開 [2008/08/12/ 00:00]

先日、今話題の原爆映画「ヒロシマナガサキ」をテレビで観た。わたしも長崎被爆者の一人であるが、この映画を観て原爆の惨事をあらためて想起すると同時に、あれから63年を経た今日の世界が、様々な難題を抱えつつ…

パウロにおける「福音の告知」と現代

公開 [2008/07/28/ 00:00]

異邦人の使徒、聖パウロの生誕二千年を記念する「パウロ年」に当たり、パウロにおける福音の告知(ケリグマ)について少し考えてみたい。 まず言葉の理解だが、ここで「異邦人」とは、ユデア人(ユデア教徒…

レオ七右衛門、列福への歩み

公開 [2008/07/10/ 00:00]

薩摩の殉教者・レオ税所七右衛門敦朝を含む日本188殉教者の待望の列福式が来る11月24日、長崎で行われることになったが、ここにあらためて列福への歩みを簡単に振り返っておきたい。 わたしがレオ七右…

薩摩の殉教者とロザリオの聖母像

公開 [2008/06/25/ 00:00]

38年前の1970年11月のある日、マニラの聖トーマス大学で行われた「アジアの司教集会」(Asian Bishop’s Meeting)に参加していたわたしは、同市内のサント・ドミンゴ教会を訪ねた。田…

「使徒継承の教会」を実感

公開 [2008/06/10/ 00:00]

去る5月18日、宮原良治福岡司教の着座式に参列した。現役を引退して自宅に引きこもっているから、久しぶりの遠出となったが、その目的は二つ、長崎教会管区の司教仲間として福岡司教着座に祝意を表するとともに、…

ラジオから流れるロザリオの祈り

公開 [2008/05/25/ 00:00]

読書グループの女性たちは今、ヨハネ・パウロ2世の使徒的書簡『おとめマリアのロザリオ』を読んでいるが、そろそろ後半に差し掛かってロザリオの祈りのすばらしさがいよいよ身に沁みて理解される段階に入ったようで…

司祭も司教も目的はミサ

公開 [2008/05/10/ 00:00]

叙階の秘跡によって立てられた司教・司祭の使命について、誤解されることも多いが、その究極の使命は「ミサを捧げること」と言ったら信じてもらえるだろうか。 「司祭の役務は聖体祭儀(感謝の祭儀またはミサ…

ザビエル上陸記念碑の建設秘話

公開 [2008/04/25/ 00:00]

前回、鹿児島市新祇園の洲にあるザビエル上陸記念碑の除幕30周年について語ったが、ことのついでに、記念碑をめぐる幾つかの思い出を記してみる。 まず、記念碑の製作者は当時の東京芸大ルイ・フランセン神…

ザビエル上陸記念碑、建立から30年

公開 [2008/04/10/ 00:00]

鹿児島市新祇園の洲にある「ザビエル上陸記念碑」(写真)の除幕から今年は30年になる。除幕式は1978年4月23日、折からの桜島の降灰を含んだ豪雨と強風の中で行われた。 それは、万里の波濤を越えて…

イスラム教指導者、教皇と会談へ

公開 [2008/03/25/ 00:00]

去る3月6日、南日本新聞朝刊にローマ発の小さなニュースが載った。 「英国、ヨルダン、トルコなどのイスラム教指導者らが5日、ローマ法王庁(バチカン)でバチカン高官と四日に引き続き会談、指導者側代表が十…

教会音楽との出会い(続々)

公開 [2008/03/10/ 00:00]

 6)カナダから帰国したわたしは長崎司教館勤務鹿児島司教座教会のパイプオルガンとなったが、当時まだカテドラルであった大浦天主堂の主任司祭の依頼で聖歌隊の世話を引き受けることになった。聖歌隊には若い男女…

教会音楽との出会い(続)

公開 [2008/02/25/ 00:00]

わが生涯における教会音楽との出会いの旅の回想は何となく楽しい。今回もまた、その楽しい旅を続けよう。 4)1948年(昭和23年)4月、サンスルピス大神学院が福岡に開校し、わたしは神学科1年に編入…

わが教会音楽との出会い

公開 [2008/02/12/ 00:00]

わたしのチャペルで捧げられる週日のミサには近隣のシスターたちがオルガン数人参加して、美しい聖歌を聞かせてくれる。その一人が先日、「下手な歌を聞かせてすみません」と謙遜していたが、とんでもない。私は満足…

イエスの地、ナザレの出来事

公開 [2008/01/25/ 00:00]

鹿児島カトリック女性の会伝統の読書会は続いている。今読んでいるのはロザリオの祈りを推奨する故ヨハネ・パウロ2世の使徒的書簡『おとめマリアのロザリオ』で、今年最初の読書会では序文の後半が読まれた。その中…

これも一つの選択だが

公開 [2008/01/10/ 00:00]

今年の正月も多くの親族や友人と年賀状の交換ができた。最近は家族や子供たちの写真を載せ、その成長振りを紹介したものが増えてきた。こうした心温まる年賀状の中で、少しさびしい年賀状が一通あった。ある高校の校…

80回目の正月に思う

公開 [2007/12/26/ 00:00]

門松80回目の正月を前にしてこの一文を綴っている。日本人の平均寿命を超える、ずいぶんと長い人生をいただいたものである。戦前、戦中、戦後を経て今日まで、めまぐるしく変わっていった時代に生きてきて、出遇っ…

あるカナダ家族の大晦日

公開 [2007/12/10/ 00:00]

先日、古い本を整理していたら、懐かしい思い出の一冊の本が出てきた。クリスマスプレゼント “MANUEL de la J.A.C”である。これは、1951年にモントリオールで発行されたJ.A.C.すな…